【喧嘩にならない話し合いの始め方、最初の一言】

 Fromシンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

夫婦で話し合おうとしただけなのに、なぜか始めた瞬間から空気が悪くなってしまう。

こちらは落ち着いて話すつもりだったのに、相手が急に不機嫌になったり、「また俺が悪いってこと?」「結局、私を責めたいんでしょ」と反発してきたりする。

そんな経験はないでしょうか。

夫婦の話し合いでは、何を伝えるかも大切ですが、それと同じくらい重要なのが、どのように話し始めるかです。

最初の一言で相手が身構えてしまうと、その後にどれだけ丁寧な言葉を選んでも、相手には届きにくくなります。

反対に、最初の一言で相手の警戒心を下げられれば、少し難しい内容であっても、落ち着いて話せる可能性が高くなります。

「ちょっと話がある」は怖い

大切な話をしようとする時、つい使ってしまう言葉があります。

「ちょっと話があるんだけど。」

言った側としては、話を始めるための前置きにすぎないかもしれません。

しかし、言われた側の頭の中では、その瞬間にいろいろな想像が始まります。

何か怒られるのだろうか。

自分が何か失敗したのだろうか。

夫婦関係について、深刻なことを言われるのだろうか。

何の話かが分からないまま待たされるため、実際の内容を聞く前から、防御態勢に入ってしまうのです。

「今、少し話せる?」という聞き方も、相手への配慮があるように見えます。

ただ、普段あまり使わない言葉であれば、「わざわざ確認するほど重い話なのか」と、かえって身構えさせることもあります。

大切なのは、話す許可を取ることだけではありません。

何について話したいのか、どんな目的で話したいのかを、最初に少しだけ見せておくことです。

おすすめの最初の一言

僕がおすすめしたいのは、次の言い方です。

「○○のことで、一緒に考えたいことがあるんだけど、今少し話せる?それとも、△△の後の方がいい?」

○○には、話したいトピックを入れます。

△△には、ご飯やお風呂、子どもが寝た後など、少し先の具体的な予定を入れます。

たとえば、子どもの習い事について話したいのであれば、

「子どもの習い事のことで、一緒に考えたいことがあるんだけど、今少し話せる?それとも、ご飯の後の方がいい?」

という形です。

家事の分担について話したいのであれば、

「家事の分担のことで、一緒に考えたいことがあるんだけど、今少し話せる?それとも、お風呂の後の方がいい?」

と伝えます。

この言い方には、相手を安心させる要素が三つあります。

一つ目は、何の話をするのかが最初から分かることです。

二つ目は、「一緒に考えたい」と伝えることで、相手を一方的に責める話ではないと分かることです。

三つ目は、今すぐ話すか、少し後に話すかを相手が選べることです。

ただし、これは話をしなくてもよいという意味ではありません。

今が難しいのであれば、いつなら話せるかを二人で決めるための選択肢です。

「一緒に考えたい」が合わない話もある

すべての話し合いで、「一緒に考えたい」という言葉が合うわけではありません。

自分の気持ちをまず聞いてほしい時には、

「○○のことで、少し聞いてほしいことがあるんだけど、今話せる?それとも、△△の後の方がいい?」

の方が自然です。

相手の考えを聞きたい時には、

「○○のことで、あなたがどう思っているのか聞きたいんだけど、今話せる?それとも、△△の後の方がいい?」

と伝えることもできます。

大切なのは、話し合いの目的をぼかさないことです。

一緒に解決策を考えたいのか。

まず自分の気持ちを聞いてほしいのか。

相手の考えを知りたいのか。

その目的が分からないまま話が始まると、相手は「自分は何を求められているのだろう」と混乱します。

ただ気持ちを聞いてほしかっただけなのに、相手が解決策を出し始めてしまう。

二人で方法を考えたかったのに、相手がひたすら謝って話を終わらせようとする。

こうしたすれ違いを防ぐためにも、何のために話すのかを最初に伝えておくことが大切です。

話題が分かっていれば、時間を置いて後から話す場合でも、パートナーが自分の中で考えたり、心の準備をする猶予を与えられます。

話し合いは入口でほぼ決まる

夫婦の話し合いが喧嘩になると、多くの人は、自分の説明の仕方が悪かったのではないかと考えます。

もちろん、話している途中の言葉選びも大切です。

しかし、その前に、話し合いの入口で相手を緊張させていなかったかを振り返ってみてください。

「○○のことで、一緒に考えたいことがあるんだけど、今少し話せる?それとも、△△の後の方がいい?」

この一言だけで、必ず話し合いがうまくいくわけではありません。

それでも、何の話か分からないまま「ちょっと話がある」と切り出すより、相手は心の準備をしやすくなります。

そして、「一緒に考えたい」と伝えることで、これは勝ち負けを決める話ではなく、二人の問題として向き合う話なのだと伝えられます。

夫婦関係を変えるのは、完璧な話し合いではありません。

喧嘩になりそうな場面で、これまでとは違う最初の一言を選ぶことです。

自分の言いたいことを伝える前に、相手が受け取れる入口を作る。

その小さな配慮が、二人の話し合いを、戦いではなく協力の時間へと変えていきます。

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