【毎日5分でできる、関係を悪化させない習慣】

 Fromシンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

夫婦関係やパートナーシップは、ある日突然悪くなるわけではありません。

もちろん、大きなケンカ。

裏切り。

価値観の衝突。

そういう分かりやすい出来事がきっかけになることもあります。

でも実際には、多くの場合、関係は少しずつ悪くなっていきます。

一回一回は、小さなすれ違いです。

「ありがとう」を言わなかった。

相手の話をちゃんと聞かなかった。

疲れている相手に、つい冷たい言い方をした。

自分の不満を、皮肉っぽく伝えてしまった。

相手の変化に気づいていたのに、何も言わなかった。

その時は、大したことではないように見えます。

でも、こういう小さなことが積み重なると、だんだん関係の空気が重くなっていきます。

そして気づいた時には、

「何を話しても責められている気がする」

「どうせ言っても分かってもらえない」

「一緒にいるのに、なんだか孤独」

「昔はもっと普通に話せたのに」

という状態になってしまうことがあります。

ここで大事なのは、関係を良くするために、毎日すごい努力をしなければいけないわけではない、ということです。

むしろ、関係を悪化させないためには、毎日の小さな習慣の方が大事だったりします。

5分の会話は、相手を変える時間ではない

毎日5分だけでいいので、相手に意識を向ける時間を作る。

これは、関係を悪化させないために、とても効果的な習慣だと思います。

たとえば、1日のどこかで5分だけ、

「今日はどうだった?」

「疲れてない?」

「何か大変なことあった?」

「最近、忙しそうだけど大丈夫?」

と聞いてみる。

これだけです。

ただし、ここで大事なのは、この5分を「相手を変える時間」にしないことです。

相手が話し始めた時に、

「それはこうした方がいいよ」

「だから前から言ってるじゃん」

「そんなの気にしすぎだよ」

「俺だって疲れてるよ」

「私だって大変なんだけど」

と返してしまうと、せっかくの5分が逆効果になることがあります。

もちろん、言いたくなる気持ちは分かります。

夫にも夫の疲れがあります。

妻にも妻の疲れがあります。

外で働いている人には、外で働く人の大変さがあります。

家のことや子どものことを見ている人には、家の中で見えにくい大変さがあります。

どちらか一方だけが大変なわけではありません。

だからこそ、5分の会話は「どちらが大変か」を競う時間にしないことが大事です。

まずは、相手の今日を知る。

相手の気持ちを少しだけ受け止める。

それだけでいいのです。

聞く側にも、話す側にもできることがある

こういう話をすると、

「結局、聞く側が我慢しなければいけないの?」

と思う人もいるかもしれません。

特に男性側から見ると、

「また妻の話を黙って聞けという話か」

と感じることもあると思います。

でも、僕はそういう話をしたいわけではありません。

夫婦関係は、どちらか片方だけが聞き役になり続けると、必ず苦しくなります。

聞く側にもできることがある。

同時に、話す側にもできることがあります。

聞く側は、いきなり否定しない。

すぐにアドバイスしない。

相手の話を最後まで聞く。

話す側は、相手を責める言い方にしない。

「なんで分かってくれないの?」ではなく、「今日はこういうことで疲れた」と伝える。

「あなたはいつもそう」ではなく、「私はこう感じた」と伝える。

この違いは大きいです。

同じ不満でも、責められる形で言われると、人は防御したくなります。

でも、自分の気持ちとして伝えられると、少し受け取りやすくなります。

僕自身、夫婦の相談を受けていて感じるのは、男性も女性も、本当は相手と敵対したいわけではないということです。

ただ、自分の大変さを分かってほしい。

自分だけが悪者にされるのはつらい。

自分の頑張りも少しは見てほしい。

そういう思いがある。

でも、その思いをそのままぶつけると、相手には攻撃として届いてしまうことがあります。

だからこそ、5分の会話では、聞く側だけでなく、話す側も少し工夫する。

これが男女どちらにとっても大事です。

業務連絡だけになると、心の距離が開いていく

夫婦関係が悪くなっていく時、多くの場合、会話が完全になくなるわけではありません。

業務連絡だけになるのです。

「明日、何時に帰る?」

「これ買ってきて」

「子どもの迎えお願い」

「支払い済ませた?」

「週末どうする?」

もちろん、こういう会話も生活には必要です。

家庭を回すためには、予定の確認も必要です。

お金の話も必要です。

子どものことも必要です。

でも、業務連絡だけが続くと、だんだん相手が「生活を回すための相手」になっていきます。

夫婦なのに、同居人のようになる。

パートナーなのに、チームメイトというより、共同運営者のようになる。

そこで必要なのが、たった5分の「感情の確認」です。

今日、相手はどんな気持ちだったのか。

何に疲れているのか。

何がうれしかったのか。

何にモヤモヤしているのか。

それを毎日少しだけ確認する。

それだけで、相手の中に、

「自分のことを見てくれている」

「自分の気持ちに関心を持ってくれている」

「この人には話してもいいかもしれない」

という感覚が残ります。

この感覚が、関係を支える土台になります。

逆に言えば、関係が悪化している時は、この土台が弱くなっていることが多いです。

相手は何を考えているのか分からない。

自分の気持ちを話しても、どうせ伝わらない。

話すと面倒なことになるから、黙っていた方がいい。

こうなると、問題が起きた時に、話し合いができなくなります。

なぜなら、問題が起きる前から、すでに心の距離が開いているからです。

関係を守るのは、大きな努力より小さな関心

関係を悪化させないためには、問題が起きた時だけ頑張るのではなく、問題が起きていない日に、少しだけ相手に関心を向けることが大事です。

毎日5分。

スマホを見ながらではなく。

テレビを見ながらでもなく。

家事をしながら片手間に、でもなく。

できれば、少しだけ手を止めて、

「今日はどうだった?」

と聞く。

それだけで十分です。

もちろん、毎日完璧にできなくても大丈夫です。

疲れている日もあります。

余裕がない日もあります。

相手の反応が薄い日もあります。

こちらが話しかけても、そっけなく返される日もあると思います。

それでも、関係づくりは一発勝負ではありません。

大切なのは、完璧にやることではなく、少しずつ積み重ねることです。

5分の会話。

ひと言のねぎらい。

短い感謝。

相手の表情を見ること。

自分の正しさを一度横に置いて、相手の気持ちを聞くこと。

自分の不満を、責める言葉ではなく、気持ちとして伝えること。

そういう小さな習慣が、関係の悪化を防いでくれます。

夫婦関係やパートナーシップというと、どうしても大きな問題に目が向きがちです。

でも、関係を壊していくのは、意外と小さな無関心です。

そして、関係を守ってくれるのも、意外と小さな関心です。

「ちゃんと見ているよ」

「気にかけているよ」

「あなたの話を聞く気があるよ」

それを、毎日5分だけ形にする。

それだけでも、関係の空気は少しずつ変わっていきます。

関係を劇的に良くしようとしなくてもいい。

まずは、悪化させないこと。

そのために今日からできることは、特別なことではありません。

寝る前でもいい。

夕飯のあとでもいい。

朝のコーヒーの時間でもいい。

5分だけ、相手の方を向いて聞いてみてください。

そして、自分が話す時には、相手を責めるためではなく、自分の気持ちを知ってもらうために話してみてください。

「今日、どうだった?」

その小さな一言が、関係を守る習慣になっていきます。

 

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