From シンヤ&サヤ(男女のパートナーシップ研究所)
(→前回の続き)
前回の記事では、男性と女性で家事に対するとらえ方が違うというお話をお伝えしました。
子を産み育てる性の女性にとっては、家事は本能と深い繋がりがあります。
でも、外で狩りをする性の男性にとっては、家事の意味づけはまったく違った物になります。
そのため、結婚の時には家事に対する考え方の違いが現れやすいのです。
お互いに、本能の違いですれ違っているとは分からないので、「相手を間違えたかも・・・」と感じてしまうのです。
もし、「家事をする意志のある男性とでなければ結婚できない」と考えた場合、ほとんどの男性は外れてしまうのです。
たとえ家事をキッチリやる男性を選んだとしても、こんどは家事の基準ですれ違ってケンカになる確率がアップします。
家事をキッチリやる男性は、家事を仕事の延長線上として捉えている人が多いです。
家をキレイにスッキリ保つことで、自分の頭の中がスッキリして、仕事のパフォーマンスも上がると捉えているのです。
そのため、家事に対しても男性脳を使って仕事並みに効率化したり、厳しい基準を設けて、その基準がクリアできないとイライラしたりします。
キレイ好きな男性が奥さんの掃除のやり方が気に入らなかった場合、まるで無能な部下を叱るような言い回しで、怒ることもあるかもしれません。
家事に興味のない男性、家事にこだわる男性、どちらにしても、奥さんにとってはやっかいな存在なのです。
一応、この記事では、多数派である「家事をやらない男性」についての話を進めていきます。
自分にとっての家事の大切さを伝えることが大事
まず最初のステップとしては、あなたにとって家事がどれだけ大事か?を、彼に伝えることが最初のステップになります。
そして、家事と仕事を両立できない時に、自分がどんなに悲しい気分になるか?を伝えます。
この時に大事なのは、「あなた」を主語にしないことです。
「あなたは家事をやる気があるの?」
「あなたが家事をやってくれなければ、私は悲しくなるの。」
というのは、相手を責めているように聞こえます。
男性は攻撃されたと感じると、自己防衛モードに入ります。
「俺だって遅くまで仕事してクタクタになってるのに、なんで君の家事の基準を押しつけるんだ!」
と反論してくる確率が高いです。
また、男性は理論で武装してくるので、
「君が残業なしで帰宅してからの家事の労働時間と、俺が仕事で残業している時間を比較したら、俺の方が長く労働している。俺には休む権利がある!」
というように、数字で戦おうとしてきたりします。
そうならないようにするためには、常に「私」を主語にし続けます。
「私は、結婚後に仕事と家事を両立できるか不安なの。」
「私は、家事ができていないと、悲しくなるの。」
といったように、私を主語にしている以上は相手を責めるニュアンスは出ません。
女性がストレスを軽減するためには、まず相手に自分の感情を知ってもらうところからスタートする必要があります。
だからこそ、自分を落ち着けるために自分の感情を伝えることだけにフォーカスするのです。
彼からの自発的な協力の言葉を期待しない
この時に大事なのは、自分の感情を伝えたからといって、
「彼の口から、自発的に協力するようなセリフが出てくることを期待しない」
ということです。
おそらく、あなたの感情を伝えた後に多くの男性から出てくるセリフは、
「家事は適当でいいよ。手を抜いて、気楽にいこうよ。」
というものだと思います。
多くの女性にとって、このセリフは期待したものとは大きくかけ離れています。
「そういう問題じゃないのよ!!私は手を抜きたいわけじゃないの!あなたもやってよ!」
というのが本音だと思います。
もし、女性同士の会話なら、察し合う能力を使って、本能的に相手が助けを求めているのが分かります。
女性同士であれば、
「そうなんだ。それは大変だね。じゃあ、何か手伝おうか?私にできることある?」
「この家事は私が引き受けるよ。」
というセリフが出てくるはずです。
でも、男性の口からこういったセリフが出てくる確率は低いです。
男性脳は「役割分担制」がベースなので、他人の領域に手出しをするという発想にはならないのです。
自分の担当エリアは働いてお金を稼ぐことだと認識している男性の脳には、自分が家事をやるという選択肢は浮かんできません。
代わりに、「気楽にいこうぜ!」という言葉をかけることで、相手の負担を取り除こうとします。
でも、女性は相手が引き受けてくれた時に、初めて負担を取り除かれたと感じます。
特に、相手が自発的に手伝いを申し出てくれた時に、女性は「自分が大事にされている」と感じるのです。
期待が裏切られるから、悲しくなる
この無意識の期待は、裏切られる確率の方が高いです。
といっても、彼は何もあなたを傷つけようとして言っているわけではありません。
彼の口から出てくる、
「家事は適当でいいよ。手を抜いて、気楽にいこうよ。」
というセリフは、攻撃ではなく、むしろ愛の印です。
彼はあなたを、なぐさめているのです。
でも、女性脳はそれでは満足しません。
だから、それをしっかり伝える必要があります。
「家事の手を抜いても、私は幸せになれないの。あなたの負担にならない範囲で手伝ってもらいたいと思ってるの。」
ということを、言葉で伝えます。
これは、女性にとっては屈辱的に感じる人もいるかもしれません。
自分からわざわざ頼まなければ動いてくれないなんて、自分は大切にされていないのでは?と疑ってしまうからです。
でも、大丈夫です。
彼の脳には今、家事が「自分のタスク」としてインストールされました。
男性脳は、タスク消化が得意です。
自分のタスクとして認識して、しかも自分でやると決めた家事の場合、忠実に実行し続けます。
もちろん、すぐに「分かった!じゃあ、俺は○○をやるよ!」という心地よい返事が返ってくるとは限りません。
男性は自分が予想外のタスクを振られると、いったん「え~!俺が~?!」というリアクションをすることがあります。
でもそれは、自分のタスクとして脳が認識するまでの処理プロセスです。
特に意味はありません。
時間が必要なのです。
その間、あなたはただ笑顔で待っていればいいだけです。
時間がたてば、彼の方から「分かったよ。やるよ。」という答えが返ってくるでしょう。
気持ちの良い返事ではないかもしれません。
でも、やらないよりマシ!ぐらいに思って、うまく彼を動かしましょう。
次回は、彼の家事に対するモチベーションを上げるためのコツをお伝えします。
・・・つづく(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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