【夫が不倫しているかも?と感じたら読む本⑤】

From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

(→前回の続き)

※僕が最近読んだ「不倫に勝つ妻・負ける妻」というタイトルの本のレビューの続きです。

ひとことで不倫と言っても、妻視点から見ていくつか段階があります。

①まだ確証はないけど、なんとなく怪しいと疑っている状態

②証拠はないけど、かなり高い確率で夫が浮気していると直感している状態

③たまに夫のスマホをこっそりのぞき見しているけれど、今のところ証拠になるやりとりは見つかっていない状態

④夫のスマホの中に、不倫相手とのやりとりで証拠になるものを見付けてしまった状態

⑤夫を問い詰めたけれど、夫はシラを切っている状態

⑥夫を問い詰めたら、開き直られた状態

⑦不倫が確定したけど、自分としては離婚までは考えていない状態

⑧離婚はしないと決めたけど、夫と不倫相手が憎くて仕方ない!復讐してやりたい!という衝動に駆られている状態

⑨不倫が確定したことで、離婚すると決心した状態

⑩夫は離婚したくないと言っているけど、自分は離婚するという決心が揺らがない場合

⑪自分は離婚したくないけど、夫から離婚したいと言われている状態

というように、それぞれ段階や状態に違いがあるのです。

段階や状態が違えば、当然、取るべき戦略&戦術は変わってきます。

この本では、それぞれの段階&状態ごとにやるべき行動プランが詳しく載っています。

自分の状態がどの段階と状況に当てはまるか?

そこから見ていくことで、具体的な打ち手が分かるようになっているのです。

段階ごとの戦術

たとえばあなたが、

②証拠はないけど、かなり高い確率で夫が浮気していると直感している状態

だった場合。

この場合は、次のステップである

③たまに夫のスマホをこっそりのぞき見しているけれど、今のところ証拠になるやりとりは見つかっていない状態

あるいは、

④夫のスマホの中に、不倫相手とのやりとりで証拠になるものを見付けてしまった状態

になる前に手を打つ必要があります。

つまり、「スマホをのぞき見したい!」という本能的な誘惑をはねのけて、この状況を打破する作戦を実行するのです。

誘惑をはねのけるためにはまず、「スマホをのぞき見した場合に起こるパターン」を先に知っておく必要があります。

僕は個人的には、このパートはかなり役立つと感じました。

スマホをのぞき見するということ自体が、パートナーシップにどんな影響を与えるのか?

自分自身の心の状態に与える悪影響と、のぞき見がバレた場合に夫がどんな反応を示す可能性があるか?

それらをリアルに想像することで、「スマホののぞき見は、百害あって一利無しだな」と腑に落ちるのです。

リアルな想像で、現実を先行体験

この本の作り全体に共通するメソッドは、

「リアルな想像をすることで、現実を先行体験しておく」

ことです。

つまり、

・今、証拠がない状態で夫を問い詰めたら、何が起こるのか?

・スマホをのぞき見したら、何が起こるのか?

・証拠をつかんだ時の自分の心境は、どうなるのか?

・今、夫と離婚したら、何が起こるのか?

・もしここで本心を隠して自分の気持ちにフタをして、不倫に気付かないフリをして夫を許したら、その先で何が起こるのか?

・もし不倫相手のところに殴り込んでいったら、何が起こるのか?

などなど。

今まではドラマの中ぐらいでしか見たことがなかったこと、現実にやったらどうなるのか?

あらゆる可能性を考えて、それが起こった時のことをリアルに想像するのです。

その手助けをしてくれるのが、この本です。

この本では、不倫でモメた夫婦の間で「実際に起こった事実」をベースに書かれているので、ドラマとはリアリティーが違います。

著者のMIKOTOさん自身の体験談に加え、これまでMIKOTOさんがカウンセリングをしてきた夫婦の実例を交えて、ケース別に解説されているので、すごく現実的です。

そうやって自分の頭の中でこの先の展開をリアルに想像することで、心の準備ができて、逆に落ち着いて行動できるようになるのです。

最優先事項は、「後悔しないこと」

この本で最優先にしているのは、

「離婚するか?再構築するか?の決断を間違えない」

ということです。

それまでドラマの中でしか見たことがなかった不倫の問題がが自分ごとになると、どうしても感情的になってしまいます。

感情的になると、本能に振り回されてしまいます。

本能に振り回されると、選択を間違えるのが人間というものです。

選択を間違えると、冷静になってから後悔する確率が高くなります。

だからこそ、不倫の各段階で、細かい行動選択を間違えることを防ぐために、

・Aの道を行ったら、この先こうなる

・Bの道を行ったら、この先こうなる

という想像をリアルにするためのガイドとして、この本は構成されています。

僕がこれまで読んできた男女のパートナーシップの本の中でも、この本は「リアリティーと分かりやすさ」という点で、群を抜いています。

そして、不倫を乗り越えて再構築を選び、今は幸せな結婚生活を送っている著者のMIKOTOさんの、「読者への愛」があふれている本です。
離婚するにしても、再構築するにしても、

「不倫をきっかけに、前よりも幸せになる」

そのためにやるべきこと&心の整え方が、この本には詰まっています。

一読の価値あり!です。

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不倫に勝つ妻、負ける妻

(完)

 

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