From シンヤ&サヤ(男女のパートナーシップ研究所)
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
※サヤと出会ってから付き合うまでの体験談を、シンヤ視点(男性脳視点)で描いたストーリーの続きです。
僕のルーツをたどるドライブデートは、自分の中でも予想以上にうまくいった感がありました。
自分の中では当たり前になっていた車の運転が、予想外にサヤに高く評価されたのも、大きなポイントアップにつながった感がありました。
僕はそれまで、地元静岡在住の女性としか付き合ったことがありませんでした。
静岡エリアは、よほど静岡駅中心部でない限り、車は必須アイテムです。
女性も運転するのが当たり前の状態です。
そのため、静岡の男性にとっては「運転できること」がデートにおいて有利になることはありません。
むしろ、運転できない場合に超不利になります。
そんな環境で差を付けるには、「どんな車に乗っているか?」がステータスになります。
これは静岡に限らず、首都圏以外のエリアに住んでいる人達に共通することだと思います。
僕が10代後半~20代の頃は、同年代の男たちはみんな、長期のローンを組んでスポーツカーを買っていました。
女性にモテるために、人と違う車に乗ろう!と男達は必死でした。
(現実には、スポーツカーは車内が狭くて乗り心地も悪く、荷物スペースも少なくて使い勝手が悪いので、女性人気は高くない説がありますが・・・)
一方で僕の車は、ファミリーカーをベースに作られたトヨタのbB(初代)でした。
スピードも出ないし、見た目は箱のように角張っていて、流線的なスポーツカーとは真逆のデザインです。
静岡の車社会で30代男性が乗る車としては、bBのランクは、見た目も性能もおそらく「中の下」ぐらいな気がします。
「カッコいい車ですね!」
なんて言われたことは一度もありませんでした。
田舎育ちの男性&都会育ちの女性
でも、サヤは僕とのドライブデートをとても喜んでくれました。
車も「カッコいい」とは言われませんでしたが、「車のことまったく分からないけど、この車は好き」と言ってくれました。
サヤは、乗り物酔いをする体質らしいのですが、僕のbBで僕が運転している時には、まったく酔わないと言われました。
また、電車に乗り慣れているサヤにとっては、ゆっくり2人だけの空間で話せるドライブ空間は、とてもリラックスできて快適だと言われました。
これは、僕にとっては新鮮な喜びでした。
「ドライブデートができるだけ」で株が上がるという現象は、田舎では珍しいからです。
これは、「車社会の田舎育ちの男性」&「電車社会の都会育ちの女性」が付き合った場合に起こる、特有の現象だと思います。
ドライブデートが有効だと分かった僕は、もう一度ドライブデートに誘いました。
サヤは、喜んでOKしてくれました。
減点式の女性脳
これは心理学の本で読んだのですが、女性は付き合う前は「減点式」で男性を評価するようにできているそうです。
女性は子供を産む性なので、より優秀な遺伝子を残すために、この減点式が脳内に本能として埋め込まれているようです。
付き合った後は、加点式
一方で、女性は付き合った後は「加点式」になります。
「彼がこんなことをしてくれた」
「彼のこんなところが好き」
というように、彼氏の好きなところを加点評価していくようにできているらしいのです。
そうやって愛情のボルテージを上げていくような脳の仕組みになっています。
一方で、男性脳は女性と付き合う前が一番愛情ボルテージが上がり、付き合った後はゆるやかに下降していく作りになっているそうです。
この脳の作りの違いが原因で、
「付き合った後は、彼女の方が彼を好きな度合が高くなって、彼の方は冷めていく」
という現象が起こります。それが、男女のすれ違いの原因になっていきます。
この時のサヤの脳内は、おそらく「加点式」になっていたと思われます。
僕はこの時点では、すでにサヤに告白して自分の気持ちを伝えた後でした。
ということは、サヤの脳内はすでに「恋人を見るモード=加点式」にシフトチェンジしていたのかもしれません。
一度地に落ちれば、後は這い上がるだけ
さらにプラスして、僕は少し前に、自分自身のネガティブ部分をすべてサヤにさらけ出して、自分の印象を地の底まで落としました。
そのせいで、後から見えてくる僕のプラスポイントが、サヤの目には普通以上にプラスになったのかもしれません。
きっとこの時期のサヤの脳内の「加点先生」は、
「あら、こんな良い面もあるのね。」
「あら、運転が上手で私をどこへでも連れて行ってくれるなんて、頼もしいじゃない!」
と、僕のことを評価してくれたのかもしれません。
そして何より、僕自身が自分を飾らなくて良くなったことで、気がラクになって肩の力が抜けてたのも、プラスに働いたと思います。
自分を落とすのは、なかなか狙ってできる作戦ではありませんし、失敗すれば即フラれるリスクもありますが、今回は運良くうまくいったようでした。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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