From シンヤ&サヤ(男女のパートナーシップ研究所)
(→前回の続き)
前回までの記事では、
・西洋では男女が告白しない文化であることが本当か?
・ではいったい、どこからが友達以上になるのか?
について、実際にアメリカ人&イギリス人に聞き取りリサーチしてみた結果をお伝えしました。
この話をしていて、「ところで、なぜ日本人は告白するの?」と逆に聞かれました。
西洋の人から見たら、
・改まって「あなたが好きです」と言う告白には、どんな意味があるのか?
・告白された後に「はい。私も好きです。」と言ったら、公的にカップルとして認められる、というような規則があるのか?
・言葉にすることで、どういう心境の変化があるのか?
などなど、色々聞かれました。
でも、これについてはあまり深く考えたことがなかったので、僕の答えはこんな感じでした。
日本の告白の意味
Q:改まって「あなたが好きです」と言う告白には、どんな意味があるのか?
【僕の答え】
自分が相手を好きだと思っていることを言葉にすることで、相手に安心感を与える意味がある気がする。
特に、男性が女性に対して告白した場合、「あなたとの関係は遊びではなく、真剣に恋人として見ていますよ」というメッセージとして受け取られることが多い。
Q:告白された後に「はい。私も好きです。」と言ったら、公的にカップルとして認められる、というような規則があるのか?
【僕の答え】
公的なカップルというのはないけれど、告白してOKをもらえたら、周りの友達などに「俺、彼女できたぜ!」と言って回る男性は多い気がする。
告白してOKをもらうまでは、周りには内緒にコトを進める男性も多い。
Q:言葉にすることで、どういう心境の変化があるのか?
言葉にすると、お互い「この瞬間から、私たちは恋人同士ですね」という線引きができる気がする。
そして、告白した場所や日付を、大事な思い出としてカウントするカップルも多い。
以上が、僕が今まで日本で生まれ育ってきた中で感じている日本の告白文化の意味合いです。
日本のビジネス文化との共通点
僕はこの会話がきっかけで、その後も色々と告白習慣について調べてみました。
その結果、告白の習慣は日本ビジネス文化とも密接に関係していることがわかりました。
西洋の会社が日本企業と取引する時に、戸惑う原因として挙げられることが3つあります。
①形式を重んじる
②本音と建前
③肩書きを重視する
この3つは、よく引き合いに出されます。
実は男女の告白文化も、ここに沿っているようです。
①形式を重んじる
ビジネスで名刺交換する時のように、告白の儀式をすることで、
「僕はあなたが好きです。」
「私もあなたが好きです。」
「これから恋人として、末永くお付き合いよろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
というような合意を交わす意味合いがあるようです。
②本音と建前
ビジネス上では、「日本人はNOかYESかをハッキリ言わないから、何を考えているのか分からない」とよく言われます。
これは男女のデートでも同じです。
ふだん本音を言わないからこそ、
「今から腹を割って本音を話します。僕はあなたのことが好きです。」
「では、私も腹を割って話します。実は私もあなたのことが好きです。」
という直球ボールを投げ合うことで、本音を確かめ合う意味合いがあるようです。
③肩書きを重視する
日本人は、職場で上司を呼ぶときに、
「部長」「課長」「主任」とか、役職で呼び合います。
個人の名前よりも、肩書きが重視されます。
英語圏では、かしこまった時には上の名前、ふつうは下の名前で呼びます。(上司の方が、部下に「私をトムと呼んでいいよ」みたいに言うことが多いです)
この文化は、男女の告白文化にも反映されているようです。
たとえば、デートしているところを友達に見られたA君の会話で、
友達:「おいおい、昨日、女の子と2人で歩いているとこ見かけたぜ!おまえいつの間に彼女できたの?」
A君:「う~ん、まだ付き合ってるわけじゃないんだけど・・・」
友達:「え?そうなの?おまえまだ告白してないの?」
A君:「うん。まだ。」
友達:「え~!そうなんだ!じゃあ、まだ友達以上恋人未満で感じ?」
A君:「そうだね。まあ、次回会ったときに告白して、OKもらったら、ちゃんと彼女として紹介するよ。」
友達:「楽しみにしてるぜ!あと、彼女の友達も紹介してくれよ!」
みたいな会話は普通にされています。
これはまさに、「肩書き」です。
「自分の彼女」という肩書きの付いた状態で、女性を友人に紹介できるようになるために、告白をするのです。
以上が、僕がこれまで分析した「日本人が告白する理由」です。
面白いですね!
日本人が西洋人と付き合う時には、この辺りの文化の違いをしっかり伝えておく必要があるのかもしれませんね。
(完)
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