From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)
(→前回の続き)
前回の記事では、質問サイトにあった投稿の相談内容を、アメリカの心理学者のゲーリーチャップマン博士の理論である、「恋と愛の違い」をベースに分析してみました。
・恋=本能のパワーで自然に落ちるもの
・愛=「この人を愛する」と自分で決めること
という考え方で見ると、投稿主の女性が最初に彼の身の回りの世話をすることに幸せを感じていたのは、自然な流れです。
そして、数年たった今は、「私だけに家事を押しつけて、自分は何もしない!」という風に彼への不満が積もっている状態になっています。
これは、パートナーシップが進んでいる証拠です。
つまり、彼との関係性は深くなっています。
「恋のステージ」を終えて、今は「愛のステージ」に入っているからです。
愛は決断
ここから先は、お互いが「この人を愛し続けるぞ!」と決断するステージになります。
つまり、本能の力ではなく、「意思の力」が必要になるのです。
服も脱ぎっぱなし、ゴミを捨てない、使用済みのお皿もキッチンまで持っていかない、「そんな彼を愛し続ける」と決めるのです。
もちろん、愛し続けるというのは、何も言わずにガマンし続けながら、今まで通り彼の身の回りのお世話をするという意味ではありません。
それでは、「恋に落ちた状態」を表面的に続けることになるだけだからです。
恋愛期間は、通常モードではありません。相手に献身的に尽くす「異常モード」に入っています。
異常モードを長年続けると、心身共にストレスになってしまいます。
だから、人間の身体は最長2年で恋から冷めるようにできていのです。
今までと同じ関係性をムリして続けようとするのではなく、「今までとは違う関係性を、彼と築いていくと決める」のです。
その覚悟が、「愛」になります。
愛の道のりは、これまでの恋のように、甘く幸福感に包まれるものではありません。
努力と忍耐が必要になる、とても現実的で泥臭いステージです。
でも、それを乗り越えた先にある彼との関係性は、恋愛ステージでは味わえないものです。
不安と安定
恋愛ステージは、相手に気持ちが全集中している反面、不安定でもあります。
2人が付き合ってからまだ期間が短いうちは、お互いに自分の良いところしか見せません。欠点を隠し合っている状態です。
もし欠点がチラッと見えても、見て見ぬ振りをする、あるいはそもそも脳の作用で気付かない状態になっています。
この状態は、2人の関係性が浅いので、いつでも別れてしまう可能性があります。
自分のイヤな面を出さない、相手のイヤな面を見ないうちは、まだ関係性が浅いのです。
でも、今の投稿主の女性は、彼とのケンカが増えています。
彼女は彼に対する欲求をストレートに伝え、彼の方も彼女に対して「イヤだ」という欲求をストレートに伝えています。
お互いに遠慮がなくなり、相手に「もっとこうして欲しい」「これはイヤだ!」ということを伝え合う関係になっているのです。
この状態から、愛のステージを築き上げることになります。
自分の言うことを聞いてくれない腹立たしい相手に対して、「それでもこの人を愛する」と決めるのは、強い意思の力がないとできません。
結婚式のフォトウェディングを手伝ってくれない彼に不満を感じながらも、「それでも私は、この人と一緒にこれからの人生を生きていくんだ!」という覚悟を決められるかどうか?です。
もちろん、「彼が家事やフォトウェディングの準備をまったく手伝ってくれない状態」を受け入れる必要はありません。
彼に自分の要求を伝えつつ、自分も彼の要求を受け入れるという、すり合わせが必要になります。
・・・つづく。
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