【25年前のドラマを見て受けた衝撃⑥昔の恋愛観&仕事観】

From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

(→前回の続き)

※僕が高熱を出して寝込んでいる最中に、気を紛らわせるために見た25年前のドラマ「WITH LOVE」の話の続きです。

今回は最終回として、ドラマの中のセリフから主人公2人の「愛の言語」を予想してみましょう。

ドラマの登場人物はフィクションですが、視聴者に共感されないと人気が出ません。

登場人物の悩みやドキドキなどに感情移入できないと、冷めてしまって楽しめないからです。

そのため、多くの恋愛ドラマには、愛の言語がリアルに描かれています。

アメリカの心理学者、チャップマン博士が提唱する、「愛を伝える5つの言語」は、

①スキンシップ

②ホメと感謝

③2人の時間

④手助け、サポート

⑤プレゼント

です。

この5つをベースに予想してみます。

ハタさんの愛の言語

まず、竹野内豊さんが演じる主人公のハタさんの愛の言語から見ていきましょう。

1つだけ分かっていることは、ハタさんの第一言語は「スキンシップ」ではない、ということです。

ハタさんは、人もうらやむイケメンで、お金持ちで、女性に困らない色男なので、周りの男性たちから嫉妬されるような生活を送っています。

でも、ハタさんの心は空っぽなのです。

この虚しさが、ドラマの前半で何度も描かれます。

外側の環境的に恵まれている人の方が、心の痛みを他人から理解されづらいと思います。

ハタさんは、その典型例として描かれているのです。

僕は昔、テレビのドキュメンタリー番組などにたまに登場する「若くて美人だけど、心が病んでいる女性」を見て、なぜ悩むのか理解できませんでした。

当時の僕は、女性からモテないことに深く悩み続けていました。

そんな自分が、もし来世で生まれ変わって美人女性になれたら・・・

周りの男達から(もちろん女子たちからも)「かわいい~!」とチヤホヤされて、良い気分になるだろうなぁ~!

と思っていたからです。

でも、婚活パーティーで色んなタイプの女性と話すことができるようになったことで、「外面的に恵まれている人ほど、他人から共感してもらえない」という悩みがあることが分かりました。

これは、イケメン、美女、お金持ち、有名人など、人がうらやむ要素を持っている人たちに共通することだと思います。

特に女性は共感を求める本能が強いので、周りの人たちから共感してもらえないことは、苦痛だと思います。

男性も同じです。若い頃はそれほど気にならなくても、年齢を重ねるごとに、共感してもらえる人がいない虚しさを抱えることになります。

ということで、ドラマの中のハタさんは、とても深く悩んでいるのです。

ハタさんの愛の言語を推測する

では、ハタさんの愛の言語は何でしょうか?

ここで、前回の記事でご紹介したセリフをもう一度振り返ってみましょう。

「何度身体を重ねても、何1つ分かり合えなかったのは、言葉を重ねなかったからかもしれない。」

このセリフの中には、「セックスをしても満たされない」という不満と、「言葉を重ねたい」という欲求の両方が表現されています。

「言葉を重ねたい」という言葉から推測できるのは、ハタさんの愛の言語は、

・ホメと感謝

・2人の時間

のどちらかだと思われます。

次に、この2つの中から1つに絞り込む要素を探してみます。

笑顔が出るシーン

普段は笑わないハタさんが、たまに笑うシーンがあります。

それは、雨音からEメールを受け取った時です。

ハタさんが仕事のCM用に作ったけど、クライアントにボツにされた楽曲のサンプルを、雨音がたまたま聞いて、メールでコメントしてくるのです。

すごく良い曲で、癒やされた、というような内容をメールします。

すると、ハタさんはとても嬉しそうな表情をするのです。

その後も、雨音からのメール内容はホメと感謝の内容がベースになっています。

毎日、雨音からの返信を楽しみに待つハタさん。

これらを統合すると、僕の予想ではハタさんの愛の言語は「ホメと感謝」だと思われます。

雨音の愛の言語

次に、雨音の愛の言語を探ってみましょう。

雨音は、分かりやすく喜ぶシーンがありません。

「これをされたら、キュンとくる」

みたいなものが、ハッキリ描かれていないのです。

ドラマではなく現実の世界でも、こういうことはあります。

本人も、自分が何に対してキュンとくるか?=愛の言語は何か?

が分からない人も多いのです。

そういう場合は、ネガティブな要素から探っていきます。

まず雨音の愛の言語は、エンディングのパターンから予想すると分かりやすいです。

エンディングでは、ハタさんと付き合うことになったものの、フランスと日本という、超遠距離になります。

それでも幸せを感じている、というシーンが描かれているので、雨音の愛の言語は「スキンシップ」ではないでしょう。

第一言語がスキンシップの人にとっては、パートナーに直接触れたり触れられたりといったことができないのは、かなりの苦痛です。

そのため、めったに会えない遠距離恋愛を続ける選択肢はなくなります。

一番怒る内容で、愛の言語が特定できる

またハタさんは、

「自分が心を引かれているメル友の正体=雨音」

だと知る前には、会社の取引先の銀行の受付係である雨音への対応は、悪いです。

態度がデカくて、雨音にキツいことばかり言っていたハタさん。

中でも、雨音が一番怒ったのは、最初の方の話の中で、

「ハタさんから借りたハンカチを選択して返したら、そのハンカチで車についた鳥のフンを拭いて、その場で通りのゴミ箱に捨てた」

シーンです。

おそらく、後にも先にも、このシーンが一番雨音がショックを受けています。

相手のハンカチを洗濯する=④手助け、サポート

です。

それを拒絶されたら怒るということは、雨音の愛の言語は手助け、サポートの可能性が高いでしょう。

銀行の受付の仕事でも、お客さんのおばあちゃんへの対応を、必要以上に丁寧にやって、上司に怒られるシーンも出てきます。

ということで、

・ハタさんの愛の第一言語=ホメ&感謝の言葉

・雨音の愛の第一言語=手助け、サポート

だと、僕は判定します。

こんな風に、ドラマの登場人物の愛の言語を推測することは、カウンセリングの腕を磨くことにもなって、一石二鳥です。

高熱で倒れていた時期に見たドラマが、まさかこんなに学びの多いものになるとは、思いもしませんでした。

WITH LOVE のドラマは、今ネットで見れるので、オススメです。(第1話は無料で見れます)

また面白いドラマを見付けたら、今回のようにカウンセラー視点で細かく分析して、結果をシェアしますね。

(完)

 

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