【25年前のドラマを見て受けた衝撃①男尊女卑】

From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

先日、風邪を引いて数日間寝込みました。

症状の強いやつで、数日間熱が出ました。

熱があると昼寝もできず、何もしないでいると苦しいので、ドラマを見て気を紛らわせることにしました。

最初はネットフリックスの最新ドラマや映画を検索して見始めましたが、ストーリーが全然頭に入ってきません。

最近のドラマやアニメは、ストーリーや映像が複雑すぎます。

熱でボーッとしている時には、脳の理解が追いつかないことに気付きました。

そこで僕は、すでにストーリーを知っている昔のドラマを見ることにしました。

フジテレビの番組をオンラインで見れるサービスが、初月数百円で体験できるコースがあったので、前からもう一度見たいと思っていたドラマを見ることにしました。

それは、反町隆史さんと竹野内豊さんの超絶イケメンコンビが共演して話題になった「ビーチボーイズ」です。

しかも、当時まだ高校生ぐらいで後に大女優になった、広末涼子さんも重要な役で出演しています。

このドラマは、明るくて元気な役の反町さんと、クールで落ち着いた役の竹野内さんのコンビが繰り広げる、コミカルな会話がウリになっています。

美しい海辺という非日常的な光景を舞台にしたこのドラマは、僕が20代前半頃に大ヒットした記憶がありました。

ストーリーの記憶がほとんど残っていないのですが、僕はビーチボーイズがきっかけで、この時代のドラマを見返す機会を得ました。

そして、当時の日本に色濃く残る男尊女卑の文化を目の当たりにして、衝撃を受けました。

その話をする前に、当時の体験をシェアさせてください。

実は、僕は20代前半の当時・・・今から約25年前に、役者を目指して東京のタレント養成スクールに通っていました。

役者といっても、「アクション俳優」というニッチなジャンルです。

僕は子どもの頃からジャッキー・チェンが好きだったので、アクション俳優に憧れていました。

何も知らなかった僕は、日本でもタレントスクールに通えば、アクション俳優になる道が開けると思っていたのです。

 

一発当てようとする人たち

当時はテレビが絶大な影響力を持っていたので、

「有名になって一発当てて人生逆転してやろう!」

と野心に燃える若者が、タレント養成スクールにたくさん集まってきました。

若者だけではありません。40代のタクシー運転手の男性や、60代で仕事を引退後に人生に一花咲かせたい人たちも集まっていました。

みんな、芸能界に夢やあこがれを抱いて、「いつかは自分も、テレビ画面の向こう側に!」と願いながら、高い入学金と授業料を払って通っていたのです。

また、親が我が子を有名にさせたいと、小さいうちから通わせるケースも多いようでした。

スクールの入り口は、毎回赤ちゃんを連れたママ達から、10代、20代の若者~おじいちゃん&おばあちゃん世代まで、ものすごい幅広い年齢層の人たちであふれ返っていました。

大家族の親戚同士が集まっても、この世代バリエーションは実現できないでしょう。

外の通りを歩く人たちが、いつも不思議そうな目で見ながら、「いったいこれは、何の集まりだろう?」と首をかしげているのが日常茶飯事でした。

今思い返すと、あの時期のタレント養成スクール経営は、当時は一番儲かっていたビジネスモデルだったのではと思います。

今もタレント養成スクールはあるとは思いますが、当時の勢いはないでしょう。

今の子ども達はテレビに出るよりユーチューバーになりたがっているからです。

小学生時代の小栗旬さん

当時は、僕が通っていたいタレントスクール内の生徒の中から、ドラマに出演している人たちも何人かいました。

出演が決まると、大々的に入り口のポスターに顔写真が貼られました。

「○○テレビの番組○○に出演決定!」

というキャッチーなポスターを見るたびに、僕たちは「おぉ!!いつかは自分も!!」と希望をふくらませていました。

これは、ギャンブルの世界に近いものがあります。

めったに出ない当たりを引いた人が、派手な演出で打ち出されることで、まだ当たっていない人たちに希望を持たせ、さらに賭け続けさせる仕組みです。

当たった人の中には、当時まだ小学生だった小栗旬さんもいました。

小栗さんは小学生時代から顔が整っていて、超絶イケメンでした。

僕より年下でしたが、スクールでは大先輩の立ち位置でした。

もちろん、会ったことはありません。デビューした組は、おそらく皆とは違う稽古場に移っているようでした。

でも、スクールの生徒を集めた「タレント図鑑」の中には、僕と小栗さんが同じ巻の中にいます。

後に小栗さんが大俳優としてブレイクした時には、関係ないのに誇らしい気分になりました。

ビーチボーイズのマネ

そんな状況の中で、当時ビーチボーイズのドラマが話題になっていたのです。

僕と同年代のクラスメイトの男子たちは、反町さんと竹野内さんのマネをして、似たような服装をしたり、ロン毛にしたり、そっくりなサングラスをかけたりして、あきらかに影響を受けていました。

僕は1人だけジャッキーチェン派だったので、クラスメイトからは「
なんか若いのに渋いね」とか言われていました。

もちろん、ジャッキー派の僕もビーチボーイズは見ていました。

だから、ビーチボーイズを見ることは、単にドラマ自体が懐かしいというだけではなく、当時のタレントスクールのクラスメイト達や、スクールの入り口の光景が思い出されて、懐かしくなります。

そんなつもりで見始めたこのドラマが、まさか男女のパートナーシップについて深く考えさせられるきっかけになるとは、思いもしませんでした。

・・・つづく

 

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