【お酒をたくさん飲む妻 VS お酒を飲めない夫の間でよく起こる問題⑥】

From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

(→前回のつづき)

Yahoo!知恵袋のお悩み相談の投稿の分析の続きです。

「君が飲み会で帰りが遅くなる日に、『俺は』家で寂しさを感じてしまうんだ・・・」

「君が晩酌をしている時間に、『俺は』自分が一緒に同じ時間を過ごせていない気がして、寂しくなっちゃうんだよね・・・」

といった伝え方をすることで、奥さんからの反発をもらいにくくなります。

「寂しい」という感情は、本人が勝手に感じるものなので、他人が「寂しくならないで!」と反発できるものではありません。

それに、「あなたがいなくて寂しい」という言葉には、「あなたが好きだ」というニュアンスも感じます。

責められているというより、愛情表現に近い感じに受け取ることもできるのです。

夫婦関係で相手に言いにくいメッセージを伝える時には、「相手が受け取りやすい形で伝える」というのが、一番効果です。

ちゃんと伝わると、問題が消えていく

もちろん、自分が寂しい気持ちを伝えたからといって、奥さんがお酒をやめるとは限りません。

お酒が日々の激務のガス抜きとして機能している以上、やめると別のストレスを引き起こすかもしれません。

でも、まずは自分の「本当の気持ち」をちゃんと伝えることで、問題が消えていくことがあります。

つまり、奥さんがお酒を飲むことが、気にならなくなるかもしれないのです。

たとえば、奥さんがこんな提案をしてくるかもしれません。

「お酒をやめるのはムズカしいけど、あなたが疎外感を感じないようにしたいの。こんどから私が飲んでいる時に、私の前に座ってソフトドリンクを飲みながら、お話してくれない?」

「飲み会自体は行くけど、できるだけ早く帰ってくるね。あと、飲み会の最中にも、できるだけメールするね。」

すると、それまで自分の中にあった寂しさが解消されていきます。

「妻が自分の言葉を受け止めて、努力してくれている。自分は妻から大事にされている。」

そう感じるだけで、お酒が「憎い敵」ではなくなるかもしれません。

実際に、夫婦間ではそういうことがよく起こります。

文句を言っていたはずの不満点が、まったく気にならなくなるのです。

でもそれは、あくまで「自分の本心に気づいて、それをパートナーに伝えた後に起こる現象」です。

決して、「争いを避けるために、何も言わずに自分の胸にしまっておいた結果」ではありません。

そういうわだかまりは、時間が経っても解決するどころか、むしろ膨れ上がっていきます。

本心を伝えないと、奥さんがお酒をやめても問題は解決しない

もし、この本心を伝える作業を飛ばして、「お酒を飲むな!」とだけ奥さんに伝えた場合。そして、奥さんがその要求を飲んだ場合、どうなるでしょうか?

おそらく、問題は解決しません。

別の問題が出てきます。たとえば、

「お酒は身体に悪い」

「小さな子どもの母親が、長時間飲み歩いて家を空けるなんて!」

という言葉を受けて、奥さんが「だったら、健康に良いストレス解消法を探そう!」と思って、ジム通いを始めたとします。

会社帰りに毎日ジムに通い、土日も子どもを旦那さんに預けて少しの時間、ジムに行くようになりました。

当然、平日に家に帰る時間は遅くなります。

土日も決まった時間に家を空けるようになります。

すると、おそらく旦那さんの方は疎外感や寂しさを感じて、不満が出てくる確率が高いです。

でも、こんどはお酒のように正当な理由を見つけるのが、ムズカしくなります。

母親が健康になることは、子どもにとっても旦那さんにとっても、良いことだからです。

こうやって問題を先延ばしすると、どんどん解決しづらくなっていきます。

正しさを主張しない

夫婦関係でやってしまいがちなのが、「どちらが正しいか?」合戦です。

自分の意見が正しいと証明したいがために、世間一般の意見を味方につけようとします。

「小さな子どもがいるのに○○するなんて!親として失格だ!」

「夫の自分を差し置いて、妻が○○するなんて、けしからん!」

「そんなことにお金を使うなんて、ムダ遣いだ!」

「他の夫婦は、○○をしているのがあたり前なのに、君はどうしてそうなんだ?」

という感じです。

でも、そうすると相手も反発して、反対意見をサポートするような証拠を見つけて提示してきます。

お互いに「その他大勢」を味方につけて、戦おうとするのです。

でも、その戦いには終わりがありません。

正解なんて、ないからです。

そして戦っているうちは、お互いに満たされることはありません。

でも、自分の本心に気づいて、「寂しい」「大事にされてないと感じてしまう」という、弱い部分を出せば、戦いを終わらせることができます。

一見、自分から折れて負けたように見えるかもしれません。

でも、実はそれが、最も自分の要求を相手に聞いてもらえる方法なのです。

今回の相談内容は、素晴らしいと思います。

他のことにも応用できるので、ぜひあなたも、今パートナーに対して感じている不満があったら、その元になっている根っこの部分が何かを、探ってみてください。

それだけでも、相手への不満や怒りが減っているのを感じられるはずです。

(完)

 

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