From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)
※火曜日のブログはシンヤが担当します
(→前回の続き)
※今、僕がハマって読んでいる本「結婚滅亡」のレビューの続きです。
前回の記事でお伝えした通り、
この本の面白いところは、「もっと多くの人たちが結婚すべき」という視点に立って書かれていないことです。
そこが他の婚活本と比べて、大きく違うところです。
独身の人たちの数の方が多くなる社会=ソロ社会
の到来に備えて、
・ソロ社会の中で幸せを感じるための、新しい生き方
・既婚者であっても、パートナーと離婚や死別をした場合に訪れる「ソロ生活」の中で、いかに絶望せずに楽しむか?
を一緒に考える内容になっています。
今日は著者の荒川先生が提唱する新しい生き方のコンセプトについて、詳しく見てきます。
結婚しなくても、人とのつながりを感じながら生きる方法
結婚するか?しないか?の議論になる場合、多くは「結婚しないと、年を取ってから孤独になる」という言葉が出てきます。
配偶者も子供もない状態だと、年を取ってからひとりぼっちになって、孤独に死んでいくことになるよ、だから結婚した方が良いよ、という考え方です。
「孤独死」なんて言葉も生まれたほど、孤独は人間にとって恐ろしいものです。
「結婚することが、人との強いつながりを作り出す」という考え方は、今でも根強くあります。
この価値観は、昭和初期~中期の時代=日本国民の95%が、50才までに結婚していた時代に出来上がった概念です。
人がつながりを感じるためには、人の集まりである「コミュニティー」が必要です。
このコミュニティーの種類が、時代の流れと共に大きく変わってきています。
昭和~平成の時代のコミュニティーは、「所属するコミュニティー」の中で、人々はつながりを感じてきました。
でも、令和の時代のコミュニティーは、「接続するコミュニティー」でつながりを感じる時代だと、荒川先生は提唱しています。
接続するコミュニティーは、これまでとは違ったスタイルで人々とつながっていくやり方です。
従来型の「所属するコミュニティー」の3種類
昭和の時代に人々がつながりを感じたコミュニティーは、大きく3つありました。
①会社
②家族
③地域
です。これらはすべて、「所属するコミュニティー」です。
高度経済成長の時代は、会社が社員の家族の面倒まで見るのが文化としてありました。
特に大企業では、社員とその家族が丸ごと住めるマンションを作って、社宅として格安の家賃で提供するのが普通でした。
また年に数回、社員の家族を集めてパーティーをしたり、家族旅行で使える保養所を用意したり。
社員=家族
という図式が出来上がったのも、この時代です。
また、「女性は25才、男性は30才までに結婚して子供を産む」のがデフォルトだった上に、祖父母や兄弟も一緒に同じ家に住んでいるケースが多く、家族としてのコミュニティーが、かなり大きな存在感を発揮していました。
さらに、地域同士のつながりも強く、お隣の家のお子さんを夕方まで預かる、といった協力体制もありました。
近所の人同士は強いつながりを感じ、友人や家族のような親密さで付き合っていたのです。
これらの「所属するコミュニティー」の特徴は、つながりがとても強く、24時間365日ずっとつながっていることです。
所属するコミュニティーのメリットは、人々のつながりが強いので、所属している間は安心感が大きいことです。
強い信頼関係と助け合いの精神で、大きな安心を得ることができます。
一方でデメリットは、「内と外」の文化が強く出ることです。
所属するコミュニティーの内側の人間には温かく接するのですが、外側の人間には敵意をむき出しにすることもあります。
・競合他社で働く人の悪口を言ったり。
・家族以外の人(血のつながりがない人)に対しては、冷たい態度を取ったり。
・地方の村の住人が、東京から引っ越してきた人を「東京もん」と呼んで差別したり。
といった問題は、昔からあります。
もう1つのメリットは、自分が所属しているコミュニティーの多数派の意志に反する言動がしづらいことです。
・会社の会議で、1人だけ違う意見(本音)を言う。
・家族の中で、1人だけ違う意見(本音)を言う。
・地域の寄り合いで、1人だけ違う意見(本音)を言う。
といった行動は、かなり勇気がいります。
また、勇気を出して本音を言うと、急に周りから冷たくされることもあります。
そして、もし自分がコミュニティーのリーダーから嫌われて「村八分」にされてしまったら・・・
自分は「外側の人間」になってしまうのです。
それまで外側の人間に対して向けられてきた敵意を、自分も受けることになります。
しかも、かつて仲間だと思っていた人たちから・・・
これは、かなりの精神的ダメージがあるでしょう。
これは、学校のクラス内のいじめに似たところがあると思います。
所属を外れたら、つながりが切れる
さらに、もしガンバって所属するコミュニティー内でうまくやり続けていても、いつか必ず所属を外れる時が来ます。
①会社を定年退職する or 会社が倒産する
②配偶者と離婚する or 死別する
③それまでの地域から引っ越す or 地域の高齢化で人数が減る
といったように。
そして、所属するコミュニティーの弱いところは、「1度つながりが切れると、 戻れないこと」です。
社内でどんなに強い人脈を築いた人でも、定年退職後にも変わらず後輩や部下、取引先の人たちと連絡を取り続けられる人は少ないでしょう。
離婚した妻と飲みに行ける男性もほとんどいないはずです。
引っ越した後に、以前住んでいた地域の人と連絡を取り合う人も少ないでしょう。
「やっと定年退職して、悠々自適な生活が始まったはずなのに、なぜか満たされない・・・思ってたのと違う。」
「あんなにケンカばかりしていた妻と別れて自由の身になったと思ったら、言いようのない悲しみがこみ上げてきて、生きる気力を失った・・・」
「面倒な地域のつながりがなくなってスッキリしたと思ったら、なんだか生活に張りがなくなっているのに気付いた・・・」
と感じることが多いようです。
所属するコミュニティイーは、いったん離れると一気に疎遠になって孤独を感じるケースが多いのです。
では、どうしたら良いのでしょうか?
これからのソロ社会の時代に、人とのつながりを感じながら生きられる方法である「接続するコミュニティー」という考え方を、次回の記事で一緒に見ていきましょう。
・・・つづく。
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