From シンヤ＆サヤ（男女のパートナーシップ研究所）
（→前回のつづき）
※僕自身の過去の「結婚できない体験談」の続きです。
婚約者の彼女との関係が明らかに悪化しているのを感じていたものの、僕はそれを見ないようにしました。
彼女も僕に対して怒りを爆発させるようなことはなく、ただ1人で落ち込んでいるような感じでした。
それも、なぜ自分が落ち込んでいるのか？分からない様子でした。
今振り返ると、お互いの心にあった共通のキーワードのは、「今さら引き返せない」という言葉だったと思います。
「2人の関係がちょっとぎくしゃくしたからといって、結婚する予定を見直すことなんてできない。
もう、周りの人達を巻き込んでいるんだから・・・」
という気持ちがあったと思います。
そして、表面的なケンカは一切しないまま、お互いに得体の知れない不満と不安を抱えた状態で、式の本番の日が容赦なく近づいてきました。
一時的な関係修復
式が近づくと、だんだん彼女のテンションも上がってきて、気持ちが浮上したように見えました。
僕もホッと胸をなでおろしました。
僕らの関係は、修復してきたかに見えました。
今振り返ると、その修復は一時的なものでした。
目の前の式に集中することで、自分たちの感情から目をそらすことができただけでした。
つまり、「根本にあるお互いの感情の問題」を先送りにしたのです。
でも、その時には、僕は彼女のマリッジブルーが終わって、また元の関係に戻れると期待していました。
なんといっても、彼女が待ちに待った結婚式本番がもう目の前なのです！
彼女は結婚式に対して強いこだわりがあって、式の進行などの細部はもちろん、タイミングもこだわっていました。
初めて結婚の話題で話し合った時にも、
「３０才の誕生日を迎える前の、20代のうちにウェディングドレスを着たいの！それが私の目標なの！」
というセリフを聞きました。
そんな彼女の要望を叶えるために、彼女が29才のうちに結婚式が挙げられるように予定を組みました。
憧れの結婚式が、いよいよ現実化する時が来て、実感がわいてきたのでしょう。
彼女は次第に元気を取り戻していきました。
気が抜けて発熱
そんな矢先、気が抜けたせいなのか、僕は式の直前に風邪を引いて倒れてしまいました。
当初の計画では、
①結婚式の３日前の平日（僕が休みの日）に彼女が有給を取って、市役所に入籍届けを出しに行く。
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②結婚式＆披露宴
↓↓↓
③新婚旅行
という流れを予定していました。
でも、①の段階で、僕は風邪を引いて高熱を出してしまいました。
とても市役所に行ける状態ではありません。
彼女は入籍の日時にはこだわっていなかったので、「結婚式が終わって色々と片付いたら、手続きしよう」と言われました。
僕も表面的な書類手続きにはまったく興味が無かったので、その提案をありがたく受けて、その日は1日中寝ていました。
ヘロヘロの結婚式
ただ、披露宴3日前の段階で寝込んでいる状態だったので、当然、結婚式当日にはまだ回復していませんでした。
でも、結婚式と披露宴は、体調不良で延期するわけにはいきません！
僕はまだ熱が下がっていませんでしたが、風邪薬を飲んで何とか立ち上がり、披露宴会場へ向かいました。
何とか自分の身にムチ打って動いたものの、熱で頭がボーッとする上に、薬の副作用で指先に力が入りません。
正直、かなりヘロヘロ状態でした。
結婚式は神社で和装スタイルだったので、杯を交わしてお酒を飲むシーンがあります。
風邪薬とアルコールの組み合わせは、とても危険です。
さらに、僕は元々お酒を飲むとすぐに頭痛がひどくなってしまう体質です。
一応、神社の人には「儀式として口をつけるだけで大丈夫ですよ」と言われていましたが、誤って飲んでしまわないよう、細心の注意を払いました。
式が終わって披露宴会場へ移動すると、アッという今に披露宴が始まりました。
当日は、本当に時間感覚がマヒしたような感じでした。
披露宴はわずか２時間でしたが、本当にあっという間に過ぎていきました。
披露宴の時間は、あまり記憶がありません。
僕は、熱と風邪薬の副作用で思考力が低下していたせいで、緊張感もマヒしていました。
その結果、外からはとても落ち着いて見えたそうです。
新郎のスピーチも、事前に用意した原稿を暗記して、カンペキに言えました。
僕は薬のおかげで、「ゾーン」に入っていたようです。
風邪の症状は咳や鼻水などの表面的に分かりやすいものは一切なく、熱だけだったので、誰にも気付かれませんでした。
一時はどうなることかとヒヤヒヤした披露宴は、無事終わりを迎えました。
彼女は当日、ずっとテンションが高く、終始ご機嫌でした。
もう、マリッジブルーはどこかに吹き飛んでしまったようです。
僕はホッとした反面、「全てうまくいって良かったのに、なぜか気分が落ち込んでいく」という不思議な現象を味わいました。
・・・つづく。
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