【お酒をたくさん飲む妻 VS お酒を飲めない夫の間でよく起こる問題⑤】

From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

(→前回のつづき)

Yahoo!知恵袋のお悩み相談の投稿の分析の続きです。

前回の記事では、「自分の本心をパートナーに伝える時に、やってはいけないこと」をお伝えしました。

①理屈で武装する

②世間の価値観で武装する

この2つは、僕らはついやってしまいがちですが、ぜんぜん効果がありません。

理屈や世間の価値観は、あなたの本心ではないからです。

まずは自分の本心に気づくことが、第一ステップになります。

今回のケースだと、これは僕の個人的な予想ですが、「奥さんがお酒を飲んでいる間、自分がないがしろにされている感じがする」という部分だと思います。

文面から判断すると、相談者の男性の愛の言語は、「クオリティータイム」の可能性が高そうです。

その場合、まずはこのように自己分析していきます。

「今、自分は心の中にある愛情タンクが減っているようだ。

その理由はおそらく、妻がお酒を飲んでいる時間に、自分が妻と一緒の時間を過ごせている実感がないからかもしれない。

自分は、妻と一緒に過ごす時間が足りなくて、寂しさを感じているのかもしれない。」

と、つぶやきながら言語化していきます。紙に書き出すのも、良い方法です。

こうやって、自分の中にある「寂しさの原因」を特定していきます。

人が不満や怒りを感じたときに、その根底にあるのは「寂しさ」だからです。

「自分が大事にされていない」と感じた時に、人は寂しさを感じます。

まずは、それに自分で気づくことが第一ステップです。

そして次に、その「本心の部分だけ」を、相手に伝えるのです。

理屈も世間の価値観もいりません。

ただ、自分の気持ち=寂しさを相手に伝えるのです。

「僕は寂しいんだ」と言う

これは男性にとっては心理的にハードルが高いのですが、「僕は寂しいんだ」と奥さんに伝えるのが、一番伝わりやすく、効果的だと思います。

「君が飲み会で帰りが遅い時に、俺は家で寂しさを感じてしまうんだ・・・」

「君が一人で晩酌をしている時に、俺は自分が一緒に同じ時間を楽しめていない気がして、寂しく感じてしまうんだよね・・・」

と、悲しそうな表情でしんみり言われたら、どうでしょうか?

もちろん、それでも奥さんからどんなリアクションが返ってくるかは分かりません。

でも少なくとも、世間の価値観や理屈で責め立てるような言い回しよりは、奥さんの反発を買いづらい気がしませんか?

「まだ子どもが小さいのに、母親である君が飲み会で朝帰りなんて!非常識だ!」

「君の酒代だけで月いくらかかると思ってるんだ!このお金を節約すれば、もっと色々できるのに!」

と言うのに比べたら、奥さんの怒りを買いづらいのではないでしょうか。

「自分」を主語にする

自分の寂しさを伝える言い回しが効果的なのは、もう1つ理由があります。

それは、気持ちを伝えようとすると、自然に主語が「自分」になることです。

「俺は」家で寂しさを感じてしまうんだ・・・

「俺は」自分が一緒に同じ時間を楽しめていない気がして、寂しく感じてしまうんだよね・・・

この言い回しは、主語があくまで自分です。

人はつい、こういう時に相手を主語にして、責めてしまいがちです。

しかも、「どうして」「なぜ」などの言葉を加えて、語気を強めます。

「君はどうしていつもお酒ばかり飲むんだ!」

「君は飲み会で帰りが遅くなることに対して、何の罪悪感もないのか?それは小さな子を持つ母親としてどうななんだ?」

といったように、相手を主語にして疑問形にすると、「責める感じ」がとても強くなってしまうのです。

でも、これによって伝わるメッセージは、

「自分は正しくて、相手が間違っている」

という姿勢だけです。

誰だって、自分を否定されて、相手が正しいと主張されたら、反発したくなりますよね。

でも、多くの夫婦の間で、ケンカのたびにこの手の会話が繰り広げられているのです。

これを防ぐためには、とにかく「自分を主語にして話し続ける」ことを徹底するしかありません。

すると、相手も反論しづらくなります。

「俺は」家で寂しさを感じてしまうんだ・・・

「俺は」自分が一緒に同じ時間を楽しめていない気がして、寂しくなっちゃうんだよね・・・

と言われて、「寂しくならないでよ!」とは言うのはムズカしいと思います。

感情は、本人が勝手に感じるものなので、他人がコントロールできるものではありません。

それに、「あなたがいなくて寂しい」という言葉には、「あなたが好きだ」というニュアンスも感じます。

責められているというより、愛情表現に近い感じに受け取ることもできるのです。

目的達成を最重要視した戦略

ただ、男性が「君がいなくて寂しい」と言うのは心理的にすごくハードルが高いので、どれだけプライドを脱ぎ捨てられるか?が、このセリフを言えるかどうかを左右します。

自分の寂しさを奥さんに伝えることは、決して恥ずかしい行為でもなければ、女々しい行為でもありません。

むしろ男気あふれる、勇気ある行動です。

それに男性脳の視点で「効率と目的達成」を重視するのであれば、この手法の有効性を感じてもらえると思います。

相手にメッセージを伝える時には、「相手が受け取りやすい形で伝える」というのが、一番効果的になるからです。

 

・・・つづく

 

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