From シンヤ（男女のパートナーシップ研究所）
（→前回の続き）
男女ともに、婚活している時には本能に従って相手を選びます。
男性は本能的に、若くて美人の女性を求めます。
女性の本能的に、年収が高くて年が近い男性を求めます。
でも当然、みんな同じ本能で同じ相手を奪い合うので、競争率が高くなります。
その結果、ごく一部の高年収男性や若い美人女性に人気が集中し、他の人達はあぶれてしまう現象が起こっているのです。
数年婚活を続けると、だんだん疲弊してきて、「妥協するぐらいなら、一生独身でいいや」という結論に達します。
では、熾烈な競争を勝ち抜いて、高年収男性や若い美人をゲットして結婚した人達は、その後幸せか？というと、そうとも限りません。
本能に従って選んだ相手が、結婚後にはその本能のせいでうまくいかなくなる確率が高いからです。
僕とサヤが見てきた夫婦のケースでは、本能の違いで最も大きな不満の原因になっているのは、「察して欲しい女性と、察しない男性」の本能対決です。
察して欲しい女性 VS 察しない男性
女性は「言われなくても、自分の要求を察して欲しい」と本能的に思います。
男性は、「ちゃんと言葉で表して欲しい」と本能的に思います。
この違いは、埋められないぐらい大きなものです。
女性は自分が産んだ赤ちゃんを育てやすいように、「言葉にならない欲求」を読み取る能力を持っています。
赤ちゃんが泣いていると、その泣き声の種類から、今何を欲しているのか分かるようになっているそうです。
もちろん、分からないこともありますが、少なくとも男性に比べると、「察する能力」が高いのです。
さらに、女性たちはその能力を使って、子どもの頃から大人になるまで、「女性同士で察し合いながら」生きていきます。
お互いに察する能力を持っている同士であれば、それが当たり前の常識になっていくのです。
そしてここがポイントなのですが、「察してもらえる度合い＝愛情の証」と捉える傾向があります。
察するためには、相手を常に観察する必要があります。
その結果、
・常に観察する相手は、自分が関心の高い人
↓↓↓
・自分が関心が高い人は、自分にとって大事な人
↓↓↓
・自分が大事にされているかどうかは、自分の要求を口に出さなくても、相手に察してもらえるかで決まる
という図式になるのです。
これは女性の本能に組み込まれてるメカニズムなので、本人もまったく意識せずに愛情のモノサシとして使っています。
一方で男性には、この図式はありません。
狩りの世界では、言葉は情報伝達手段
男性脳は狩りをすることに特化して発達してきた歴史があります。
強靱な野生の動物を、人間が一人で倒すのは、ほぼムリです。
狩りの世界では、チームワークが大事になります。
リーダーが出す指示には、「含み」があってはいけません。
リーダーが「左に回り込め！」と言ったのを聞いて、チームメイトが「リーダーは左と言ったが、もしかして本心では右という意味かもしれない。」などと察していては、チームの統率が取れなくなって、全員が獣にやられてしまうでしょう。
リーダーは自分の要求を言葉通りに表現しなければならないし、チームメイトはリーダーの言葉通りに動かなければ、狩りは成立しません。
言葉通りに指示を出せるリーダーと、出された指示通りに動けた男達だけが、生き残って子孫を残せたのです。
そうやって何万年もかけて、人類は本能を発達させてきました。
その結果、子孫である僕たち現代の男性の本能にも、「言葉を額面通りに受け止める」という能力が備わっています。
もちろん、言葉にならないメッセージを察して受け止める能力はありません。
その結果、察して欲しい女性からは「自分はこの人から大事にされていない」と受け止められてしまうのです。
太古の時代から、男女は役割分担がビシッと決められている中で、何万年もかけて本能を発達させてきました。
だから、「男女は本能が違うから、わかり合えないもの」という認識に立つことが大事になります。
「相手が自分のことを愛しているなら、分かってもらえるはず」と男女ともに思っている間は、真のパートナーシップは築けません。
・男性は妻に対して「ちゃんと言葉にして欲しい」と思うのをやめて、できるだけ察する努力をする。
・女性は夫に対して「察して欲しい」と思うのをやめて、できるだけ言葉にして伝える努力をする。
この「双方の歩み寄り」が、ちょうど良い中立の状態を生み出します。
男女のパートナーシップでは、どちらかがガマンするのではなく、この中立の状態が、理想的です。
中立の状態を維持するためには、男女が自分の本能をおさえることが必須なのです。
そしてこの本能を抑えるスキルは、婚活の時点から役に立ちます。
・・・つづく。
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