From シンヤ(男女のパートナーシップ研究所)
(→前回のつづき)
夫婦にとって、「夫が射精するところまでいく=セックス完了」という定義があると、とたんにフットワークが重くなります。
男性側であれば、
「今夜はちゃんと機能するだろうか?まったく立たなかったり、持続力が足りずに途中で折れてしまったら、どうしよう?」
と不安になります。
女性側であれば、
「ちゃんと受け入れられるだろうか?痛いのはイヤだなぁ・・・」
と不安になります。
男女ともに「最後までいかなければならない」という定義があると、セックスレス解消がすごく遠い道のりに見えてきてしまうのです。
でも実は、研究データ上のセックスレスは、意味がもっと幅広いようです。
最後までいく必要はない
1994年に、日本性科学学会により定義された「セックスレス」の意味は、
「特別な事情にがないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクト(挿入等まで含む性交渉だけではなく、ペッティングやオーラル等も含む」が1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」
となっています。
つまり、射精しなくてもいいし、挿入しなくてもいいのです。
ペッティング(愛撫)であれば、裸で抱き合ったり、お互いを優しくなでたりするだけです。
ちなみに、ペッティングという言葉は、動物を飼うことを表す「ペット」という言葉に ing がついたものです。
つまり、イヌやネコを愛情を持ってなでる時のように、お互いをなでれば、それがペッティングなのです。
もちろん、ペットや子供をなでる時とまったく同じでは、男女の要素がなくなるので、もっと全身をくまなくなでたり、裸で抱き合うなどの性的な要素を加える必要はあると思います。
とはいえ、ペッティングであれば、体力に関係なく実行できます。
どんなに疲れていても、身体が機能するかどうか不安でも、ペッティングならできると思います。
たわいのない雑談をしながら、お互いに抱き合って愛撫し合う。
その時間が月に1回以上あれば、もう「セックスレスではない」のです。
だいぶハードルが下がった気がしませんか?
自分とパートナーでは、セックス位置づけが違うのが当たり前
もう1つ、セックスレス解消に大事なのが、
「パートナーと自分は、大事にしていることが違う」
ということです。
つまり、「セックスの位置づけ」が人によって全然違うのです。
セックスによって大きな愛情を感じられる人もいれば、「セックスは単なる生殖行為で、人間としての愛情は別のところにある」と感じる人もいます。
よく男性の方がセックスを求める傾向が強いと思われがちですが、実はそうでもありません。
確かに生物学的に見ると、最初は男性の方が本能的にセックスを早めにしようとする傾向はあります。
でも、それはあくまで付き合っている時期の話です。
結婚して夫婦になり、子供ができてしまえば、本能の力で突き動かされるセックスはできなくなります。
本能が静まった先にあるのが、その人個人が大事にしている価値観です。
この価値観が、夫婦で違うのが当たり前です。
夫婦の価値観と言うと、仕事やお金、時間の使い方などにフォーカスが当たりがちですが、実はセックスに対しても位置づけが違います。
女性の方が悩むパータンも多い
妻の方がセックスレス状態に傷ついている状態も、実はかなり多いです。
たとえばよくあるパターンは、
↓↓↓
妻はセックスレスが6ヶ月以上続いていることで、とても深く悩んでいる。
もう、夫は自分に対する愛情がなくなってしまったのでは?と感じて、傷ついている。
勇気を出して自分から誘っても、夫に断られたことが何度かある。
しかも、夫の口から「性欲が強いんだね」と言われて、さらに傷ついた。
一方で夫の方は、セックスしなくても、一緒にいればそこに愛があると感じている。
別れずに一緒にいることが、愛情の証だし、出張した時には毎回必ず妻にプレゼントを買ってきている。
妻も表面上は笑顔で喜んでくれる。それを見た夫としては、十分に妻からの愛を受け取り、自分も十分な愛を与えていると感じている。
という状態です。
この場合、夫の方はセックスレスをまったく問題だと認識していません。
でも妻の方は、セックスレスは大きな問題であり、単に「性欲が強い」などと一言で片付けられるようなものではないのです。
もっと根源的で精神的な「パートナーからの愛を感じられない」という、大きな問題なのです。
セックスレスに悩んでいる時に、パートナーから「性欲が強いんだね」と言われるのは、男女ともに傷つきます。
特に女性の場合は、日本文化的に性欲が強いことを「はしたない」と思われる傾向があるので、より深く傷つくことが多いです。
また、「性欲が強い」という言葉は、動物的な本能を連想させます。
ところが、セックスレスに悩んでいる人は、動物的な本能とは正反対の、「人間的で精神的な愛」を、「セックスを通じて受け取りたい」と思っているのです。
・・・つづく。
今回のブログはこちらの記事を元に書いています。
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