【謝れない男&謝らない女③】

 Fromシンヤ(男女のパートナーシップ研究所)

(→前回の続き)

男性にとっての謝罪の位置づけは、

「自分の意見が客観的&論理的に間違っていたことに気づき、相手の正当性を認める。」

と解説しました。

その証拠に、男性が謝りたくない時に出てくるセリフで、

「俺は間違っていない!」

「実際に、専門家も○○と言っている!」(権威による裏付け)

「実際にこういうデータがある」(客観的な数値による裏付け)

があります。

これはまさに、男性が「謝罪=論理的に間違っていることを認める」と位置づけていることを意味します。

論理的に自分が間違っていないと思えば、謝ることができないのです。

そして、謝ることは敗北感や屈辱感と直結します。

それこそ、「プライドを投げ捨てて謝る」ぐらいの覚悟が必要だからです。

ゴメンを言い合う女性たち

一方で、女性同士で会話する時には、男性よりも頻繁に「ごめんね」という言葉を発します。

たとえば、親しい友達同士のグループでご飯に行く時に交わされるセリフの中には、

「最近、連絡できなくてゴメンね。」

「あ、いいの、いいの、私の方こそ、ゴメンね。」

「あ、ごめん、先に話していいよ。」

「ちょっと待って!ごめんね!時間かけちゃって。」

など、男性からすると「なぜここでゴメンなんだ?」と首をかしげるようなタイミングで謝り合っています。

男性同士の会話で、このようなやりとりが交わされることはほんとどありません。

もちろん、男性も人によっては会話の中で軽いゴメンを使うことはありますが、女性と比べて頻度や使うタイミング、目的は違うことが多いです。

男性同士での会話では、「自分が間違った情報を言っていると気づいた時」に、軽い謝罪の言葉が発せられます。

A:「統計では、下落率は20パーセントらしいよ。」

B:「いや、こないだの日経新聞には30パーセントって書いてあったよ。」

A:「あ、そうだ!ゴメン!俺が間違ってたわ。そうそう、30パーセント。スゲーよな!」

みたいな感じです。

自分が間違った情報を発信してしまった時などに、間違いを指摘されて謝ります。

こういった謝罪の使い方は、女性同士の会話ではあまりないパターンです。

では、女性にとっての謝罪は、何を意味しているのでしょうか?

女性にとっての謝罪の意味づけ

それは、「相手への友好関係の証」です。

女性は、相手と良い関係を維持するためのコミュニケーションの1つとして、謝罪の言葉を使っています。

「ゴメン」を言うことで、相手への配慮を示しているのです。

つまり、「あなたのことを大事にしています。気にかけていますよ。」というサインとして、「ごめん」を頻発するのです。

特に女性グループの中で話している時には、場の一体感を壊さないための反射的行動として、「ゴメン」を使う傾向があります。

これは、女性本人もあまり意識せず本能的に、自然に使っていることが多いです。

女性にとっては男性のように、

「自分の発言が論理的に間違っているか?」

「相手の発言の方が正当性が高いか?」

などを判断しながら、ゴメンという言葉を使っているわけではありません。

ほとんど反射的に、コミュニケーションツールの1つとして口から発しているのです。

この違いが、男女が一緒にいる時に違和感となって現れます。

デート中のあるある違和感

夫婦になる前の恋人の段階でも、たとえばデート中にお店を出る時に小さなトラブルが起こった時に、

女性:「ごめん、私のせいで時間がかかちゃったね」

男性:「あ、あぁ。」(心の声:ん?全然急いでないのに・・・なぜ謝る?)

とか、他にも男性が少し考え込んでいるのを見て、

女性:「ごめん、なんか気分悪くさせちゃった?」

男性:「え?何で?」(心の声:仕事のこと考えてただけなんだけどな・・・)

など、男性にとっては、女性に謝られて意味が理解できないシーンがよく出てきます。

さらに、女性にとっても、自分だったらごめんと言う場所で男性が何も言わないと、

(心の声:え?なんか私、彼に大事にされてない?)

と不安になることがあるのです。

こういった違和感が積み重なっていくと、最初の頃のラブラブモードから、2人の関係性が少しずつ変化していきます。

お互いに相手を完全無欠に見ていた時期から、だんだん小さな不満や不快を感じるようになっていくのが普通です。

そして、もし関係がそのまま続いて結婚して夫婦になった場合、数年経つと、今度は女性の方も夫に謝れなくなっていくのです。

男性は結婚後も相変わらず謝らないし、むしろ付き合っていた時期よりもっと謝らなくなります。

その結果、夫婦間で「お互いに謝らない合戦」が始まります。

では、なぜ結婚して数年経つと、女性側も夫に謝れなくなるのでしょうか?

ここには、男性とはまた違う心理メカニズムが働いています。

 

・・・つづく

 

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