Fromシンヤ(男女のパートナーシップ研究所)
僕が以前、友人の結婚式に出席した時のこと。
新郎の親戚が、スピーチをしました。
ニコニコして明るい雰囲気の、30代後半ぐらいの男性で、ハキハキした話し方が印象的でした。
その親戚の男性は、最初の形式的なお祝い挨拶をした後、
「長いスピーチはしたくないので、手短に終わらせます。今後、二人が長く仲良くやっていくためのアドバイスをお伝えします。」
と言いました。
僕はまだ当時、独身で男女の心理学を学び始める前だったので、「どうせお決まりの、お互いを思いやり、大切に、みたいなセリフだろうな」と思いながら、あまり注目せずに聞いていました。
すると、その男性は、こう言いました。
男性:「これから2人が一緒に暮らすと、必ず言い争いやケンカが起こるでしょう。」
僕:(おっ!何だ?結婚式には珍しく、ネガティブな話題だ!)
ここで僕は興味を引かれました。
男性:「2人の意見が衝突したり、どっちも譲れない雰囲気になったら、ぜひこの言葉を思い出してください。○○君(←新郎の名前)、君が先に謝るんです!」
会場から、笑いが起こりました。
男性:「奥さんとケンカした時に、どんなに自分に非がないと感じていても、先に自分から謝るんです。
僕が今ままで何とかこの10年、結婚生活を維持できているのは、この法則を徹底しているからです。
余計なことは言いません。とにかく、ケンカしたら○○君が先に謝る。プライドにこだわってはいけません。以上、僕が伝えられる結婚生活円満の秘訣です。」
それだけ言って、男性は笑顔でマイクを置きました。
会場から拍手と一緒に笑い声が聞こえると同時に、中年男性たちが苦笑いしながらうなずく姿がたくさん見えました。
僕は、この時にはまだこの男性のセリフの真意が分かっていませんでした。
でも、このシンプルなメッセージは、その後もずっと記憶に焼き付きました。
実際に、今でもこうして思い出しながら書き起こせるぐらいです。
そして、その後自分が恋愛経験を積み、結婚生活を続ける中で、この言葉をことあるごとに思い出しました。
・ケンカした時に自分が謝れないことで、余計にこじらせる
・小さなことから始まったのに、どっちが先に謝るか問題でヒートアップしてしまい、いつの間にか火種が大きく燃え上がって収集がつかなくなる。
・彼女から僕には絶対に謝ってこないのに、僕は彼女に謝ることを要求される。
など、理不尽だと感じるシーンで、あの男性の言葉が脳裏をよぎるようになったのです。
そして、プライドを捨てて、涙をのみながら先に自分が謝ると、確かに彼女の機嫌が直って場が収まる・・・という経験を、何度もしました。
その後、男女のパートナーシップ心理学を学ぶようになってから、さらにこの言葉の真意が分かるようになりました。
深く学んだ後には、
「男女で謝罪の意味が違うことをしっかり理解してからじゃないと、ふてくされた態度で謝ることになりがちで、効果が薄い」
ということが判明しました。
あの時のスピーチの男性が、どこまで男女のパートナーシップ心理学を学んでいたのかは、分かりません。
おそらくご自身の経験から、「とりあえず、夫婦ゲンカしたら自分が先に謝ることで、場が収まる」ということを学んだんだと思われます。
もし、それ以上に心理学的な見地を持っていたとしても、結婚したばかりの新郎にアドバイスとして伝えるには、あのぐらいシンプルに行動指示だけを与えた方が、効果的だと思います。
実際に、それをゲストとして聞いていた僕も、その後ずっと記憶に残り続けたぐらいですから。
ただ1つだけ問題があるとしたら、感情的にモヤモヤすることです。
「男が先に謝らなければならないことは分かった。でも、なぜ自分が悪くないのに謝らなければならないんだ?それに、彼女は俺に謝ってこないじゃないか!」
というモヤモヤです。
もちろん、毎回そうではありません。
僕が先に謝ることで、「私こそ、ゴメンね」というように、彼女からの謝罪の言葉が返ってくることもありました。
でも、その頻度は多くはありません。
なんだか、自分だけがいつも謝っていて、場を納めるための手段になっているのが、納得できない感じがあったのです。
でも、男女の心理学を学んだ今は、その理由が分かります。
やはり、いくら行動指示だけ分かっていても、理由が分からないと心の底から納得できません。
そこで次回からは、夫婦間での「謝れない問題」のウラ側にある、男女の違いと心理学を見ていきましょう。
・・・つづく。
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